倉木真二のブログは終了いたしました。
13年間、ありがとうございました。










2019年05月28日

クラブに関するご相談です

【読者様からの質問】
「倉木先生

約13年間に及ぶ相談ブログ、お疲れ様でした。
私が倉木さんのブログに出会ったのは四年ほど前(ゴルフを始めた頃)ですが、ほぼ毎日更新される皆様の質問とそれに対する倉木さんの回答を読むことで沢山勉強させていただきました。
私自身、スポーツの楽しみの一つは道具選びやこだわりだと考えている性格というのもあります。

さて、今回は倉木さんが引退されてしまう前に私自身も質問させていただきたく思い、メールいたしました。

<質問1>

長らくつかまらないドライバーに悩んでおり、ひどいときは大きく右にプッシュスライスする球でスコアがまとまっていませんでした。
使用していたドライバーはコブラFLY-Zプラス(スピーダーEVOLUTION 5・60X)です。
先日、ブリヂストン J715 B5(ディアマナR・70S)を使ってみたところ、スイングやグリップを特に変えたわけでもないのにドライバーがつかまるようになり、球筋もストレート〜軽いドローで安定するようになりました。

もともとコブラはゴルフを始めて間もない頃に、クラブに関する知識も大してなかったので、見た目(デザイン等)だけで購入したものでした。スピーダー・EVO5を友人に譲ってもらって「先調子だからつかまるようになるかな?」と思ってみても、あまり大きな改善はみられませんでした。
その後、別の友人が不要になったブリヂストン J715を貸してくれたので、試しに使ってみたところ上記の通りドライバーが良くなったので、そのまま友人から買い取りました。

自分なりにHPなどを調べたのですが、二つのドライバーの違いはヘッドの大きさがだいぶ異なる(BSは445cc)ようですが、たったこれだけで球筋が変わるものなのでしょうか?
それとも知らず知らずのうちにスイングが変わってドライバーがつかまるようになったのでしょうか?
もしヘッドやシャフトの違いによるものなのであれば、重心距離が短めの小さ目ヘッドが合うスイングタイプの人間もいるということになりますでしょうか?(その割には、近年のドライバーはほぼ全てが460の大きいヘッドですね、、、)
今後、またクラブを変える機会があった時の参考にさせていただきたく、宜しくお願いいたします。

<質問2>
併せて、以下のセッティングで改善点などがありましたら、ご意見いただければと光栄です。
ミスショットは、時折右プッシュが出ることです。また、3UTが上がり過ぎて距離が思うほど出ていない時があります。(200ヤード)

・ドライバー ブリヂストンJ715 B5(9.5度ディアマナR・70S)
・FW タイトリスト 917F2(16.5度/ディアマナR・70S)
・3UT テーラーメイドエアロバーナーレスキュー(19度/TOUR AD HY95 S)
・4アイアン スリクソン Z U65(ダイナミックゴールド S200)
・5〜PW ブリヂストン TOUR-B X-CB(2016年型 S200)
・50,54,58 ロイヤルコレクションTS-01(S200)

当方、ヘッドスピード46の男です。

以上、長文で申し訳ございませんが、宜しくお願いいたします。」



【倉木真二の回答】
・1について
今回のケースでは重心角とネック軸周りの慣性モーメントの違いが主な原因と考えられます。
ネック軸周りの慣性モーメントとは簡単に言うと数値が小さくなるほどヘッドがターンしやすいというもので重心角は数値が大きくなるほどスイング中フェースが開きにくくなるというものです。
ブリヂストンのドライバーヘッドはインセットホーゼル(シャフト軸線がよりヘッド中央寄りになっている)のものが多いです。
インセットホーゼルになるとネック軸周りの慣性モーメントが小さくなりやすいです。
さらにヘッド形状がバックフェースヒール側のボリュームが大きいものは重心角が大きくなりやすい傾向にあります。
J715は基本的にヒール側のボリュームがやや大きめでインセットホーゼル気味のヘッドなのでそれらが原因でつかまりが良いことが考えられます。
スイングタイプによってつかまりが良くなる要素の貢献度合いが違います。
シャフトの剛性が強く影響するというタイプもいればネック軸周りの慣性モーメントが効くというタイプもいますしライ角が最も有効と感じるタイプもいて様々です。
しかし基本的な原則は誰にでも有効です。
実は重心距離という数値は定義が曖昧で測定する機材によって結果が変化します。
主に2つの計測方法があり、1つ目はシャフト軸線からフェース面上の重心点までの距離です。
フェース面をスクエアにセットしてシャフト中心軸線から直角の線でフェース面の重心点までのオフセットを並行移動しての距離を測るものです。(言葉では意味不明だと思いますが)
ゴルフ雑誌の企画などで発表されるものはほぼこちらです。
もう一つは正確な重心距離でシャフト中心軸線からヘッドの重心点までの距離です。
これは非常に高価な機材が無いと測定できません。
昔は発表しているメーカーも結構多くありましたが、多くの場合はこちらの計測数値です。
また、重心距離とはヘッドのスリーブも装着した状態で計測するのか、という考えもあり、上記の計測方法の違いからやや不確かな要素のある数値です。
結局のところ、多くの人が重心距離で知りたいことはヘッドのターンのしやすさであり、であればネック軸周りの慣性モーメントこそがヘッドのターンのしやすさそのものを示した数値なので、これが一次情報、重心距離はヘッドのターンのしやすさの指標としては二次情報なので可能であればネック軸周り慣性モーメントを参考にしたほうが良いです。
因みにネック軸周り慣性モーメントであればスリーブを装着してもしなくても数値は変わりませんが、重心距離の場合は重量が単純にネック側に追加されるだけという仕組みから重心距離が短く変化します。

・2について
特に大きな問題はありませんが4番アイアンが少し重いと感じるようであればNS1050SやMCI110などにリシャフトしても良いと感じます。