13年続いた活動もそろそろ終了し、
倉木真二は引退します。

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2019年02月12日

クラブ総重量の流れに関するご相談です

【読者様からの質問】
「倉木 様

いつも拝見し参考にさせて頂いております。
クラブの重量フローについてご教授下さい。
現在のDRはシャフトが50g台で総重量が305gです。
FW(4W)はシャフトが60g台で330gです。
以下UT、Iと重たくなってます。
最近のクラブは軽いためにDRのみ買換えた場合、300g以下になって
しまいますが4W以下の互換性はなくなり重量差がありすぎるのでしょうか?
アイアンはともかくFWとUTもDRにあわせて軽くすべきなのでしょうか?
どうぞ宜しくお願い致します。」



【倉木真二の回答】
番手毎のクラブ総重量の流れというものは、単純でもあり、複雑でもあります。
まず「ドライバーの重量が300gの場合、フェアウェイウッドは〇〇〇gが最適」という主張があります。
これは雑すぎるので論外、何の意味も無い主張、わかりやすく言うと間違った主張です。
ゴルフクラブは番手によって長さが違います。
なので絶対的な重量の比較ではなく「長さに対する重量」で比較しなければなりません。
すると「1インチ長さが変わるたびに12〜14g、重量が変化するのが最適」という意見もあります。
これも少し惜しいですが、まだ説明不足です。
なぜなら、ゴルフクラブは主にグリップ、シャフト、ヘッドの3つのパーツで構成されており、パーツ毎に重量があるからです。
(グリップ重量はグリップ+グリップテープ、ヘッド重量はヘッド重量+ソケット+接着剤+ネック内のウエイト+スリーブタイプであればスリーブ、ネジ)
現実にはあり得ない極端な例ですが、グリップ重量50g、シャフト重量50g、ヘッド重量200gの45インチドライバーとグリップ重量100g、シャフト重量50g、ヘッド重量150gの45インチドライバーがあったとします。
両方とも総重量300gですが前者の方が実際にスイングした時の重量感ははるかに重くなります。
手元から遠い位置にある物の重量が重いほど実際にスイングした時の重量感は重くなります。
これを数値化したものを「クラブ全体の慣性モーメント」と言います。
また、重量感を示す指標として「スイングバランス」というものもあります。
D1、D2、という表示のものです。
つまり、ゴルフクラブの重量を示す数値は

・クラブ総重量
・スイングバランス
・クラブ全体の慣性モーメント

という3つの指標があるということになります。
(厳密には他にも色々とありますが)

この3つの指標をバランスよく全番手でフローさせていくことが「バランスの良い重量フロー」というものになります。
このように説明するととても難しく感じてしまうかもしれませんが、大体、合っていれば良いのです。
目安としては

・グリップ重量は全番手で同じにする(ドライバーのみ5g程度軽くしても良い)
・カット後のアイアンシャフト重量ー30〜50g程度がドライバーに最適なシャフト重量
(ドライバー45インチ、7番アイアン37インチの場合)
・フェアウェイウッドはドライバーと同じものか、ドライバーよりもカット前重量が6〜12g程度重いもの
・ハイブリッド(ユーティリティ)はアイアンと同じか、アイアンよりも20〜40g軽いもの
・スイングバランスは全番手同じにする

という辺りになります。
スイングバランス理論をバカにする人も増えています。
特に、クラブ全体の慣性モーメントを揃えることの方が大事という考え方をする人に多いです。
実際にクラブ全体の慣性モーメントを揃えたクラブを作ると、意外と振りにくく、特に動的なシャフト剛性の流れに違和感が出ます。
どれか一つだけを完璧に揃えようとすると他の要素に歪みが生じます。
残念ながら、今のゴルフクラブの構造は全番手でリニアなフローを作ることが難しいのです。
ゴルフクラブの根本的な進化があるとすれば、このあたりが大きく改善されていくと思います。
つまり、アイアン、ユーティリティ、フェアウェイウッド、ドライバー、というクラブ構造が断絶した形ではなく、もっと番手毎のつながりが自然になるようクラブヘッドとクラブの長さなどが変わっていくということです。
全番手、限りなく同じに近いスイングで良い番手別弾道フローが構築できるようになるということです。
それはまだまだ先のように思いますが、それが合理的な進化だと私は考えています。

なので、簡単に言えば上記の条件をそこそこ守ってスイングバランスを揃えるだけで重量、クラブ全体の慣性モーメント、シャフト剛性のフローなど、十分に良いレベルに仕上がります。

番手別のクラブ総重量の流れを考える時は、これらの要素に注意してセッティングを作ってください。

追伸:スイングバランスは全番手、絶対に同じにしないとダメ、ということではありません。全番手同じにして上記の条件も守ればある程度良い重量フローになるという意味です。
多少のばらつきは問題ありません。
例えば、アプローチスイング時のスイング安定感を高めたいのであればウェッジのスイングバランスだけ重くても良いですし、ドライバーをヘッドスピード重視にするならスイングバランスを軽めにした方がヘッドスピード的に有利です。
ヘッド重量は少し軽くなりますが、ヘッド重量ダウンによるボール初速ダウンよりヘッドスピードアップによるボール初速アップの効果が上回ります。
ただ、スイングの安定感が下がりますから、一般的なアマチュアゴルファーの場合は安定感を重視してスイングバランスを軽くしてヘッドスピードアップを狙うのはあまりオススメしません。
スイングが安定しているプロ、上級者向きの考え方です。


 





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