ヘッドスピードを上げずに
1時間の練習でドライバー飛距離を
28ヤードアップさせた方法











2018年12月15日

ワンレングスアイアンに関するご相談です

【読者様からの質問】
「いつも楽しく拝見させてもらってます。

前から気になっていたのですがデシャンボーのワンレングスアイアンについてです。

記事でグレックノーマンが、
やり直せるならワンレングスアイアンから始めたい、これから始めるジュニアにもオススメだ。
との記事も見ました。

ヘッドスピードが無いと27°から上のアイアンは辛そうな感じもしますね。
ウェッヂなどはヘッド重量を同じにして35インチで統一しても良いような気がするのですが。

ワンレングスアイアンについてメリットやデメリット、これからの発展など倉木様の個人的な意見をお聞かせ願えないでしょうか?」



【倉木真二の回答】
ワンレングスアイアンの分かりやすいメリットは、良く言われる同じスイングで全ての番手を打つことができるというものです。
ですが、同じスイングで打てるというだけで良い番手別弾道フローにはなりません。
ワンレングスアイアンの本質は想像以上に複雑です。

ワンレングスアイアンを理解する前に絶対に必要になる知識は距離別の最適な弾道数値(打つ距離に対するボール初速、打ち出し角度、バックスピン量、弾道の高さ、着地角度)です。
つまり、通常のアイアンにおける全番手のヘッドスピード、クラブヘッド入射角(アタックアングル)、インパクト時のロフト角(ダイナミックロフト)、スピンロフトと弾道の関係です。
最低でもPGAツアーの選手による全番手の平均ヘッドスピード、ボール初速、打ち出し角度、バックスピン量、弾道高度、着地角度、キャリー、ランの数値理解は必要です。
これらを理解すれば自然とワンレングスアイアンのデメリットも理解できます。
デメリットは多数ありますが簡単に言うと

・ロフト角の小さい番手の通常のアイアンよりもヘッドスピードが遅くなるので飛距離が低下しやすい上に弾道が低く着地角度が浅くなってランが大きくなりすぎる
・ロフト角の大きい番手は通常のアイアンよりもヘッドスピードが速くなるので飛距離が増加しやすい上に弾道が高く着地角度が深くなって風に弱くなりすぎる

と言うことになります。
これをワンレングスアイアンで克服するには番手別にヘッドスピードをスイング調節によって変化させなければなりません。
通常のアイアンであればクラブの長さが違うので半自動的に番手別にヘッドスピードを変化させてくれます。
これによって番手間の飛距離間隔が最適になります。
通常のアイアンであろうとも番手別のヘッドスピード変化はクラブの長さの差だけではなくスイングによっても調整しています。
ワンレングスアイアンで番手別弾道フローのデメリットを克服したい場合はスイングによって完全にヘッドスピードを変化、調節しなければならないと言うことです。
これは感覚的な要素が強く非常に難しいテクニックになりますので、全番手同じスイングをすると言うワンレングスアイアンの目的に合いません。

弾道が上がりにくいロフト角の小さい番手だけシャフトのキックポイントを変更してボールが上がりやすいものにすると言う方法をとるメーカーもありますがこれはボール初速アップによる弾道の高さ確保ではなく単に打ち出し角度とバックスピン量増加による弾道の高さ確保なので飛距離ロスする上に最適な着地角度、番手間の飛距離間隔が実現されません。
極端に言うと同じ打ち出し角度とバックスピン量であればボール初速が速い方が弾道の高さは高くなります。
弾道の高さだけを揃えても意味がないと言うことです。
なので、ワンレングスアイアンを使うのであれば全番手のボール初速、打ち出し角度、バックスピン量、弾道の高さ、着地角度、アタックアングル、ダイナミックロフト、スピンロフトの流れを理解する必要があるわけです。
繰り返しますがこの問題を本質的に回避するには番手別にヘッドスピードを調節する(長い番手はフルスイング、短い番手はヘッドスピードを下げる)という調節を自分のスイングで行う必要があると言うことです。
通常のアイアンであれば番手別に長さが違うのでこの調節をクラブが半自動的に行ってくれます。
ワンレングスアイアンの目的である全番手同じスイングは結果的に全番手の弾道フローが良いものになりません。
一つの結果的な基準としてトッププロの平均弾道高度は全番手同じ高さになっていますがワンレングスアイアンだとこれを実現するのが難しい上に実現したとしても着地角度や番手間飛距離ピッチに問題が発生します。
詳しく説明するととても長くなりますが簡単に説明するとこのようになります。
そのため、多くのゴルファーが想像しているほどシンプルでメリットばかりという道具ではありません。
番手別に長さが違うということは適当に設計されているのではなく長い歴史の試練に耐えて合理性が明らかにされている要素であるということです。

ワンレングスアイアンが主流になるということは想像できません。
一つの選択肢として細々と残ると思いますが、全番手の弾道フローが数値的に理想にならないというデメリットを理解した上で工夫した使い方をできる人は殆どいないのではないかと想像します。
ワンレングスアイアンの構造的なデメリットを軽減(克服は物理的に不可能)するためにはヘッド側の重心設定にかなりの工夫が必要ですが、そこまで工夫されたアイアンヘッドセットになると振り心地が大きく異なることで結局は同じスイングで打つことができなくなりますから、それであれば単純に長さの違うアイアンを使うことでワンレングスアイアンのデメリットを克服した方が簡単だと思います。

因みにデシャンポーはかなりシステマチックなスイングをしているように見えて番手毎にかなりの工夫、テクニックを駆使しています。
ワンレングスアイアンの弱点であるロングアイアン(ロフト角の小さいアイアン)の距離の出る高弾道は通常のアイアンほどの距離を出せないので上の番手(ユーティリティ)の工夫でカバーしています。
ワンレングスアイアンをメリットのある形で本当に使おうと考えるのであればこうした理解は必要です。




 





ヘッドスピードを上げずに
1時間の練習でドライバー飛距離を
28ヤードアップさせた方法