倉木真二のブログは終了いたしました。
13年間、ありがとうございました。










2018年10月29日

スイングとクラブ選びのご相談です

【読者様からの質問】
「倉木さま
4年半ほど前に驚異のゴルフ上達法、究極のゴルフスイングを購入させて頂き、色々と質問させて頂いていた者です。

当時はアウトサイドインでハンドレートの手打ちスイングに悩んでの質問でした。
中々直らない状況に悩みながら質問させて頂いていましたが、メールを振り返ってみて懐かしくなります。

近況としては二年ほど前に肘を痛め(上腕骨外側上顆炎の診断)半年に一回のステロイド注射で日常生活に支障が出ないように誤魔化しながら、月一程度のラウンドとたまに直前だけ軽く練習場に行く状況でした。
(その間、ゴルフがあまりできない代わり?にボディメイク的な筋力トレーニングをしていました。)

そのような状況下で、そろそろゴルフを再開しようかと、最近ゴルフショップでミズノさんのアイアンフィッティングを受けた上での相談をさせて頂ければと思いメールさせて頂きます。

◾︎使用クラブは3種類ほど有りますがメインは下記です。
1W:コブラ ZL Encore 9.5度 Motore F1 Sフレックス(USモデル)
3W:ミズノ MP-001 15度 Diamana ahina 7S 43.25インチ
5W:ミズノ MP-001 18度 Diamana ahina 8S 42.5インチ
7W:ミズノ MP-001 21度 Diamana ahina 8X 41.75インチ
4I〜PW:ミズノMP-32 24〜47度 プロジェクトX 5.5 38.25〜35.25インチ
AW:ミズノ MP-T5 52度 プロジェクトX 5.5 35.25インチ
SW:ミズノ MP-T5 57度 プロジェクトX 5.5 35.25インチ
※アイアンはミズノMP-30(DG S200)もよく使います。

◾︎質問者概要
165cm,65kg筋肉質。スポーツ経験なし。左利き。
フィッティング時のヘッドスピードが7番アイアンで41前後

◾︎最近のスイングの状況と改善の為の練習について
・ハンドレートは治っているようで、真っ直ぐ飛んだ場合の弾道に不満はありません。
・ドライバーが真っ直ぐ飛んだ場合はランも含めて280ヤード以上の飛距離ですが大半は調子が悪く、プッシュアウト〜プッシュスライスのOB、正面打ち出しのフック、低く引っ掛け方向に打ち出してのフック。(フック系の場合は当たりはかなり悪いです。)
・アイアンに関してもプッシュアウトか正面打ち出しのフックボールが多く、スライスはあまりしない。ダフリトップはしばしば。
ナイスショット(最近はキャリー4Iで195y,7Iで165,PWで135で計算)とミスショットの飛距離差が大きい。

上記のような状況で、インサイドアウトのハンドファースト傾向になっているのだと思い込んでいましたが、フィッティング時(Mizuno Pro 719)の診断結果はアウトサイドインのハンドファーストでダウンブローのフェースオープン。ライ角も2度アップライトに調整するとのこと。
プッシュ方向の打ち出しが殆どでストレート〜スライス。トゥ気味に当たっていました。

診断の結果にはその時の出玉を考えても納得はするのですが、普段の球筋と異なる状態だった為、今後のスイング改善を考えた場合に診断時の状況を信じていい物なのか?と疑問が出てしまっています。

いずれにしても現状は引っ掛け方向打ち出しのスライスが最も出ない球筋ですので、
ハンドファーストすぎるミスが多いとの自己分析なのですが、今後のスイング改善の方向性として、
引っ掛けスライスを打つ練習をして良いでしょうか?
(自分のスイングの状況把握に迷いがあり、アウトサイドインなスイングだった場合、変な方向の矯正になってしまわないかが心配です)

◾︎クラブの買い替えについて
二年間の筋トレの成果が出ているようで、たまのラウンドで飛距離が伸びているのを実感しています。(アイアンHSが3程度上がってました)
本格的に再開するにあたりもう少し優しいアイアンも試してみたいとの思いが有り、
久しぶりにレフティ新モデルが出たミズノプロ719ヘッド(2度アップライト)でフィッティングを受け、
下記シャフトを試打することができました。

・MODUS125X
スライス気味のプッシュアウト。トゥ気味
・DGX100
スライス気味のプッシュアウト。ただし一番良い当たりも出ており計測器のキャリー185。トゥ気味
・KBSツアー120
ストレートで僅かにプッシュアウト。良い当たりが多く、試打していて心地良い感じ。計測器のキャリー180前後。芯に近い所にヒット。
(フィッターにインサイドからの球筋だと思うのですがと聞いたのですがアウトサイドインですと言われ、、、)
・MCI100S
酷いプッシュスライスが多く、ヘッドが帰ってこない感触。トゥにヒット。

自分が望む以上に飛距離が出てしまっていたことと、今のクラブと重心が違いすぎることに不安があり
ミズノさんには申し訳なく思いつつも他のメーカーのクラブ(テーラーメードのP770か、タイトリストの718AP2,CBのUSモデル)
を検討しようかと考え始めましたが、残念ながらレフティには試打クラブの選択肢がまともに無く、相談にのって頂きたい次第です。

・重心距離がミズノ719より短くなるようですが、今後スイングの改善にも取り組む前提でシャフトはKBSツアー(又はFLT)で良いと思われるでしょうか?
・KBSツアーのフレックスは120(S)しか試せなかったのですが、ヘッドが付いてきてくれる感覚が気持ち良かった為硬めの125(S+)も気になっています。
どちらがより良いと思われるでしょうか?
・肘を痛めていたこともあり、カーボンも興味があります。おススメのシャフトは有るでしょうか?
USモデルでも手に入るならそれも選択肢に入れたいと思います。

以上、拙い情報での相談で恐縮ですが、宜しくお願い致します。」



【倉木真二の回答】
・スイングについて
まず、弾道やスイングの症状を読みながら、これはインサイドアウト軌道ではなくアウトサイドイン軌道のプッシュアウト、スライス、引っ掛け、フックだと想像していました。
なので、ミズノのフィッティング結果は正しいと考えて良いです。
打点がトゥに当たるのもアウトサイドイン軌道の特徴です。
アウトサイドイン軌道のプッシュアウト、と聞くと「なぜカット軌道なのに押し出し?矛盾しているのでは?」と思いますが、これには理由があります。
軽いアウトサイドイン軌道でフェースが開く場合、フェースの開く角度にもよりますが打ち出しは右(右打ちの場合。レフティの場合は左)に出ます。
アウトサイドイン軌道なのに打ち出しが右になるということです。
なので、プッシュアウトしたからと言ってインサイドアウト軌道になっているとは限りません。
打点がトゥよりになることがあるという症状もアウトサイドイン軌道の特徴です。
インサイドアウト軌道で打点がトゥに集中するということはよほどのことが無い限り滅多に有りません。
ただし、ヘッドスピードと飛距離の関係を見るとハンドレイトにはなっていないレベルだと思いますので、かなり軽度だと思います。
軽いアウトサイドイン軌道、弱めのハンドファースト、というところだと思います。
改善方法は、今までハンドレイトを改善してきた取り組みの延長にありますので、単純に、ハンドレイトを直してきた取り組みを、もう少し継続する、で大丈夫です。

現状の把握を大切にし、慎重になって問題の見極めを行う姿勢は本当に素晴らしいです。
現状と対策は以上となりますから、安心して取り組んでみてください。
ミズノのフィッティング結果も良いです。

・クラブについて
ハンドファーストになっているけれども、少しだけハンドファーストが弱め、また、わずかにアウトサイドイン軌道、わずかに縦振り、という状態なので、ややアップライトにライ角を調節できるヘッド、かつ、手元が相対的に軟らかめのシャフトにすることが基本となります。
先端の硬さはボールのつかまり具合によります。
プッシュアウトを優先的に防止したいのであれば、先端も少し動くタイプが良いです。
つかまりに関してはスイングで改善し、インパクトゾーンの長い厚い当たりを作っていきたいのであれば、先端は硬めでつかまりを抑えてある方が良いです。
手元が硬いとダウンのタメが弱くなるので、スイングプレーンがより縦になります。
そのため、打点がトゥに寄ります。
KBSは手元が軟らかく、中間が硬め、先端は普通というタイプです。
そのため、比較的良い結果になったのだと想像します。
より先端を硬くし、粘り感のある弾き系シャフトにしたいのであればKBS Cテーパーが良いです。
これは、どちらも目的で選択して良いように思います。
FLTだと長い番手の手元の剛性が少し高くなるので、スイングタイプ的に、私としては通常のKBS、またはCテーパーの方が良いのではないかと感じます。
手元が軟らかく、切り返しで粘ってタメを作ってくれるタイプが基本、先端は目的や好みで、という考えで良いと思います。
ヘッドに関しては、基本がアウトサイドイン系のスイングの場合、それほど重心距離を気にする必要は有りません。
どちらかと言うとアウトサイドイン軌道系でストレートに近いスイングタイプの場合、重心角の方が影響を受ける傾向にあります。
(一概には言えませんが)

ヘッドは候補となっているタイプ、どれでも問題ありません。
ライ角調節できるモデルであることが重要です。

ボディメイク的な筋力トレーニングということはウエイトを使った漸進性過負荷の原則を活用したものだと思いますが、これは、ゴルフにおいて非常に大きなメリットをもたらしてくれますので、とても良いと思います。
非常に誤解している人が多いのですが、やれば単純にヘッドスピードが上がりますし、柔軟性も向上します。
(関節を痛める可能性があるのでその点は注意が必要ですが)
ウエイトトレーニングをすると筋肉(特に大胸筋)が邪魔するので良くないなどとわけの分からない主張をしてインナーマッスルトレーニングというさらにわけの分からない体操へと誘導する指導者が非常に多いのですが、やってみるとわかりますが邪魔になる程大胸筋を肥大させるのは途轍もない努力が必要ですし、そもそも肥大しても邪魔になりませんし、単純に筋力がアップするので飛距離も伸びます。そして、いくらインナー体操をやっても何も起こらないということも分かります。

筋力アップでヘッドスピードアップしたいと考える場合、ウエイトトレーニングが最も効率的です。
ヘッドスピードアップにおいて最初に最も効率的なのは筋力トレーニングではありませんが、筋力トレーニングもヘッドスピードアップにとって、かなり重要です。
特に、60m/s以上のレベルに到達させる場合は、です。
筋力アップでヘッドスピードアップしたいのであれば、走り込みや体幹ナントカというトレーニングなど行わず、単純にウエイトトレーニングが最も効率的です。
このことは、まだ日本のプロゴルファーですらあまり理解しておらず、「筋肉が邪魔になる」と本気で考えている傾向にあります。
ウエイトをやる人からは「3m/sアップした」「6m/sアップした」と大抵の場合は具体的な数値が出てきますが、体幹トレーニングやランニングなどでヘッドスピードアップを狙う人たちからは「良くなってきた」「踏ん張りが効くようになった」「振れるようになってきた」「あのホールで飛んだ」という抽象的な言葉しか来ません。つまり、何も起きていないのです。