倉木真二のブログは終了いたしました。
13年間、ありがとうございました。










2017年10月28日

ボールをつかまえる事に関するご相談です

【読者様からの質問】
「いつも楽しく拝読させていただいております。

私はゴルフ歴25年平均86くらいのゴルファーで高校のときまで野球をやっておりました。

いつも気になるんですがボールがつかまるまたはつかまえるの意味がいまいちわかりません。

野球でのボールをバットにのせるとか長くボールとバットが接触すると飛ぶとかあくまで個人の

感覚なのでしょうか?

弾き系のヘッドにシャフト球離れが速いクラブでフェイスとボールが引っ付いた状態で打つとか

周りの自己推薦型の上級者ゴルファーが語っています。

もしつかまるもしくはつかまえるの解釈があれば教えてください。」



【倉木真二の回答】
野球経験者は体力もありゴルフクラブのヘッドスピードも速い傾向にありますが、同時にボールをつかまえるのが苦手な傾向もあります。
数値的なお話しをするとヘッドスピードに対するボール初速が遅め(ヘッドスピードの1.3倍〜1.35倍程度)でバックスピン量がドライバーで3500rpm以上というケースが多いです。
ゴルフで言えばこれはボールがつかまっていないと言えます。
ボールがつかまるというのは数値的な説明からするとドライバーのヘッドスピードに対してボール初速が1.45倍以上(サイエンスアイという計測器ならば1.38倍以上程度)、バックスピン量が2800rpm以下あたりだと説明できます。
クラブフェースとボールの接触の説明をざっくりすると、クラブヘッドの芯でボールを捉えることを前提としてフェース面とボールの摩擦の大きさで決まります。
極端な話、ロフト角0度のドライバーでフェース面に対して直角な軌道でボールを捉えるとボールに対して完全衝突になりますから最もつかまると言えます。
しかしこれでは理論上では摩擦が0ですからバックスピン量もほぼ0rpm、打ち出し角度も0rpm(水平軌道の場合、より厳密には重力の影響でわずかにマイナスになる)となり飛距離は全く出ませんがヘッドスピードに対するボール初速は最も高くなります。
ロフト角0度のクラブなどありませんので必ずボールとフェース面には摩擦が生じますが、フェースがターンしすぎた状態でインパクトを迎えるとフック型の回転が加わり、サイド、バックスピン、それぞれを分割して計測するとバックスピン量が例えば1000rpm程度になってサイドスピンで見ると1500rpm程度になります。
この場合はヘッドスピードに対するボール初速が高くなるのでその点では良いですがバックスピン量が少ない上にサイドスピンが多いので低いフックボールになり、距離が出ません。
このような弾道は「つかまり過ぎ」と言われます。
反対に、最初に説明したような多めのバックスピン量とヘッドスピードに対して遅めのボール初速が出る場合は「つかまっていない」と表現されます。
フェースとボールの摩擦が大きすぎるのでバックスピン量が多くなりボール初速が落ちます。
反対に低いフックボールの場合は摩擦が少なすぎるのでバックスピン量が減り過ぎてボール初速が高くなりますがキャリー不足で飛距離ダウンします。

>弾き系のヘッドにシャフト球離れが速いクラブ

つかまる、という事に関してはこう言った要素は殆ど関係無いと言って良いです。
つかまる、と言う事に関しては上記のような要素がほぼ全てを占めていると考えて良いです。
ちなみにインパクト時のボールとフェース面の接触時間は0.0005秒程度です。

スイングの技術的なお話をするとボールがつかまらないのはスイング軌道に対してフェース面が開き過ぎていること、インパクト時のロフト角が大きくなり過ぎていることが主な原因です。
野球をやっていた方の大半は腕の振りが非常に強いのでインパクト時に手元よりもクラブヘッドが目標方向へ先行する上にややカット打ち(アウトサイドイン軌道)になっているパターンが多いです。
要はヘッド先行のインパクトとアウトサイドイン軌道を弱め、かつフェースターンができるようになるとボールがつかまるようになります。
スイングした後、左腰を引くのではなく右腰を前方に突き出すような意識を持つとアウトサイドイン軌道の改善に有効となります。