2017年11月18日

リシャフトの恩恵を本当に受けているゴルファーはどれほどいるのか?

【読者様からの質問】
「いつも楽しく拝読させていただいております。

つまらない質問ですがどのくらいのヘッドスピードやレベルのゴルファーが、社外メーカーのシャフトの恩恵を

受けるのでしょうか?

もちろん見た目で変えたいのは解りますがわざわざ難しく、もしくはオーバースペックになってる方が多い

と思います。自分もその一人です。一緒に回る人と被るからとかで決めることもあります。

トルクが少ないとほんとに操作性はあがるのでしょうか?フックやスライスは簡単に打てますもんね。

フェードやドローとは言えませんが。

リシャフトの本当の効果をよろしくお願いいたします。」



【倉木真二の回答】
リシャフトを的確に理解するには数多くの知識、経験が必要となります。
それも、道具、スイング、両方についてです。
「ファッション」になっている部分はあると思いますし、それも楽しみの一つで良いと思っています。

スコアに結びつくと言う点でリシャフトの恩恵を受けられる人と言うのは、自分が使いたいシャフトを使う人ではなく自分に向いている(使いこなしやすい)タイプのシャフトとヘッドの組み合わせを提案してくれるクラフトマンに見立ててもらい、かつ、クラフトマンに知識と経験、また、良い設備がある場合と言って良いと思います。
または、上級レベルに到達していて自身でシャフトの特性を判断できるゴルファーです。

良いゴルフ工房もありますが、それ以上にレベルの低い工房の方が多いので、実現しにくい問題です。
特に、工房としてリスクが低く賢い方法はお客さんが欲しがっているシャフトを何だかんだと言いながら後押ししてリシャフトしてあげることです。
それが悪いと言うことではないのですが「リシャフトの恩恵を最大限受ける」と言うことにはなりません。
でも、それでも使いたいシャフトを使える楽しみがあるのでそれも良いと思います。

スコアアップへの合理的な考えとしては、良いクラフトマンと素直なゴルファーの組み合わせになると短期間で上達する最高の組み合わせになります。

トルクが0の上にほぼしなりが無いシャフトを打ったことがありますが、トルクがない方が操作性は上がります。
しかし、スイングのタイミングと同調することが無いので非常にタイミングが取りにくいです。
抽象的になりますが、スイングとシャフトの剛性、トルクは阿吽の呼吸でリズムが合うと振りやすくなりますがトルクがないとシャフトの波が生じないので切り返しはスムーズにいかないしインパクト前後でも全く動きがありません。
シャフトのしなりは手元から先端に向かって波のようにエネルギーが伝わっていき、スイングのリリースと同調すると非常に良いのですが、その波が生じないのでタイミングが取りにくくなります。

一つ確かなことは、多くのアマチュアゴルファーが思っている以上にトルクは大きい方が扱いやすいと言うことです。
シャフトのブラインドウテストをすると平均的なアマチュアゴルファーであればトルク5〜6度くらいが心地よい、打ちやすいと言います。
なので、一般的なゴルファーにとっては純正シャフト程度のトルクがちょうど良いことが多いです。
それでボールが上がりすぎるのはスイングに問題がある可能性が高いです。
普段からオーバースペックのドライバーで打っているとアッパー軌道を強くしてボールを上げる癖がついていますのでちょうど良いスペックになると弾道が高くなりすぎてしまうようになります。

ドライバーはティーアップしているのでトルクが少なくても強引なアッパー打法、フェースをかぶせる打ち方でそれなりの弾道を打つことが出来ます。
同じ流れのシャフトをフェアウェイウッドに装着しても良いフィーリングが得られるトルク、硬度が、ドライバーにとって本来最適な硬さ、トルクなどになります。

例えば、45インチのドライバーにツアーADのいずれか、60グラム台Sフレックストルク3.4度のシャフトを装着しているとしたら、43インチの3番ウッドは同じシャフトで1.5インチチップカットして装着するのが同等の剛性、トルクフローです。

その3番ウッドで「ボールが上がらない」「シャフトが硬い」と感じるようであれば、本来、ドライバーのシャフトは硬すぎ、ティーアップを活かしたアッパー打法でごまかしていると言うことになります。
(上記の例の条件は一般的なドライバーのネック長2.5〜2.75インチ、フェアウェイウッドのネック長2.0〜2.25インチでネック長が0.5インチの差が有り、かつ、ドライバーとフェアウェイウッドの重心高の差が一般的な0.5インチ、シャフト挿入長が30mmとした場合の比較。ドライバーのクラブ長は重心が3Wより0.5インチ高いので実質的には0.5インチ短くなる)

なので、ドライバーの最適なフレックスを決めるのであれば、まず3番ウッドにとって扱いやすいシャフトを決めること。

そこからドライバーのシャフトを決めると「流れ」は良くなります。
ドライバーだけ一発の飛びが欲しい、安定感は低くても良い、と言うことであれば、ドライバーだけ硬めでも良いですが、スコアメイク的には不利になる場合が多いです。

これらは非常に基本的なことなのですが、殆どのクラフトマンは知りません。
なので、最低でもこの程度のことを知っているクラフトマンにじっくりと説明を受けてリシャフトすると、恩恵を受けることができます。
ただし、そこで提示されるスペックは、大抵の場合、本人の納得のいかないスペックとなるでしょう。
だから結局はお客さんが欲しがる指名買いをそのまま受け入れるのが楽ですし、そのほうがお客さんの回転も良く短時間で利益を出しやすいし、クラフトマンが勧めるものを無理に売ってクレームになるリスクもありません。
そう言った状況から、リシャフトの恩恵を最大限に受けているゴルファーは1%もいないと思います。

ファッションとして楽しんだり、何となくうんちくを語ると言う楽しみも良いと思いますが、せっかく、高いお金を出してするのであれば、効果も得て欲しいと感じます。


 





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